
長編
篠原
しずく 2016年7月24日
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のです。
といっても怖さは全然ありませんでした。ただのお楽しみ会のようでした。
村ではほとんどが田んぼですが、ポツリポツリと明かりがついてました。まさに「田舎」という感じです。いく当ても無くただ歩いていました。遠くから人が話している声も聞こえてきました。
なんかおかしいな、と思い始めたのはそれから5分くらい経ってからでした。
女子が「なんか気持ち悪い。」とか「歩きたくない。」といい始めました。なんの冗談だよ、マジでうぜえな、と思っていた僕ですが、だんだんと目眩がしてきました。キーーーンと耳鳴りもしてきています。
このときはまだ余裕がありました。Iは「幽霊来るって。まじカメラもって来てよかったし。」と笑っていたと思います。
ふいに、自分達が歩いているとこがアスファルトから、砂利道に変わったことに気がつきました。あれ?と思い周囲を見渡します。女子の一人が「どうしたん?」と声をかけてきました。
村の雰囲気がおかしかったのです。
邪気とかそういう意味ではなく、なんとなく古くなっていました。昭和の村というか、タイムスリップしたみたいでした。
女子もなんか古いよね、といい始め。Iもカメラを撮り始めました。
目をやると酒屋だと思われるところに「キ○ンビール」とかいてあるポスターも貼ってありました。
その横にはビール瓶とそれを入れる籠が置いてあります。
家からはテレビの音が聞こえてきます。昔の音というか、独特の音楽が流れてきました。
ここまでくるとさすがに不気味になってきて誰からともなく「引き返そう。」というようになってきました。
ところがHは「もう少しだけ進もう。頼むから、もう少しだけ。」といってどんどん進んでいきます。
このころから僕はHに疑問をもつようになりました。これまでHは一言もしゃべってないし、適当に歩き回っているはずなのに「もう少しだけ進もう。」と僕たちに言ったりしたり。
あきらかにHは「目的をもって」行動していまいした。
ただそれは、今だから考えられることであのときは「なんか怖いな、H。」ぐらいにしか思っていませんでした。
Hは右足を引きずって黙々と進んでいきました。
民家からは「東京ブギ○ギ」が流れてきていました。
Hの動きがある家の前でピタッと止まりました。「H、帰る気なったん?」と女子が聞いてきました。くるっとHが僕たちを見回しました。Hが僕たちを見る目には哀れみが混ざっていました。
Iが「なに?
この怖い話はどうでしたか?
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- 富山県立山か、、、近い、、、びびり
- こんな話があったらヘリコプター飛んで全国ニュースになってるよ。Free style
- 話を広めるだけではこちらが一方的に女を知っているだけで、女はこちらのことは知らない訳だよね? 女が記憶しないと話を広めても意味がないのでは?エチルメチルケトン
- 友達生贄にするとか最低の人間だ。 しかもそれ広げようとしてるし。 自己責任ネタはいつもこのパターンやけど、話聞いて女がくるんなら 友達は行く必要なくね?みんなに 怖い話して時間稼ぎすりゃいいやんwあ