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山には道標というものがある。 それには〈白船峠〉や〈御池岳〉などの地名が表記されており、山なり峠なりがどの道の先にあるのかを指し示してくれる。登山地図は現場の道標にリンクするかたちで描かれていることが多く、そういう意味でも登山者にとってはマスト・アイテムに近い非常に頼れる存在といえるだろう...
これはかなり長文であり、駄文であるので飛ばして戴いても大丈夫です。 それは4年前の6月、だった。 梅雨に入るか入らないかの頃である。 たまたま有給休暇が取れたので、A君は夜行列車に飛び乗った。 仕事の進行次第、ということで、実際に休暇がとれるかどうかはギリギリまで分からなかったため、緻密な計画...
これは有名な話なので、聞いたことある方も多いだろう。 ある登山者が、5人でパーティーを組んで冬山を登っていた。ところが、天候が急変し雪崩に巻き込まれてしまう。 どうにか4人は助かったのだが、一人は命を落としてしまった。 4人は、その1人を担ぎ下山を試みるが、 吹雪にあい、とにかく身を守るため...
これはわたしが20代、まだ実家住まいのころ、入団していた消防団活動で体験したエピソードである。特定を避けるため意図的な改変は入れてあるものの、大筋では起こった通りであることを最初に断っておく。 消防団と呼ばれる組織がある。 前身は戦前の青年団にまでさかのぼる由緒正しい団体で、その活動は...
俺は登山をする。歩くときは10時間くらい山中にこもってたりもする。 長いこと山に登っていると、一度や二度は死ととなり合わせのひどい目に遭うものだ。これからお話しするのはそうした極限状態がいかに人間を追い詰めるか、という一種の訓戒である。 6年前の冬、俺は冬季登山にすっかりのめり込んでい...