私が小学生の時の話でしょうか。 私の家から学校までっておよそ5分で到着する、小学生にとっては夢のような立地にあったんですよ。 でも、その代わり近くに友達の家が無いし、というか、そもそも友達がいなかったんです。 でも、インターネットで気軽に遊んだり、話せるようになったじゃないですか。 だから私はよくそれを利用していたんです。仮にAとBとしましょう。 AとBと私は顔も知らないしどこに住んでいるかも知らない同士だったんです。いわゆる「ネッ友」ってやつでしょうか。 ただお互いがわかっていたこととして、「全員いじめにあっている」ということでした。 私は幼稚園からいじめられていて、AとBもいつ合ったかは言ってもらえませんでしたが、 「僕もいじめにあったんだよ。本当にあいつらって人間じゃないよね。」 っていうのを暇さえあれば語っていたような気がします。多分それぐらいしか共通した話題がなかったのでしょう。 ある日のことです。 ゲームで全員相手にやられて、 「ごめーん!!」 と言い合っているときにBが 「なあ、そろそろさ、リアルで会っても良いと思うんだよ。」 と言ってきたのです。 Aは 「いいんじゃない?」 と言っていたので、私も了承しようと思ったのですが、親から 「現実では何をされるかわからないから、気をつけなさい。」 ということを言われたのを思い出したのです。 なので私は、 「ごめん。その日は用事があって。」 と拒もうとしました。しかし、Bが 「なんで?どうせ大した用事じゃないでしょ?」 と返答してきました。 「いや...大切な用事で。」 と返事しましたが。 「俺とお前の友情なんてそんなもんかよ!!」 と癇癪を起し始めました。 僕は耐え切れずチームから抜けてしまいました。 でも、私からすれば、ここでBという友達がいなくなってしまえば、友達はAしかいなくなるわけですよ。 そうなると自分のメンタル的にたまったもんじゃありません。 なので、Aから集まる場所とBの電話番号、集まる日時だけを聞いて、ゲームをログアウトしたわけです。 それで次の週の土曜日。 寝坊しました。 ものすごく慌てました。仲直りのチャンスをどぶに捨ててしまったと。俺の人生終了したなと。 でも、Bの電話番号をAからもらっていたのを思い出したんです。 だから一先ず電話越しで謝ろうと思って、最近買ってもらったスマホを覗いたんです。 すると、Bから伝言が届いてみました。 開いてみます。 誰かが何かをしゃべっているのは聞こえるんです。それは悲鳴に近しかったかもしれません。 後ろで大きな声で 「いやーやめてくれやめれてくぁwせdrftgyふじこlp;@:「」 」 するとBが 「早く来いよオぉ。待ってるからなぁ。へへへ...」 吐息交じりの気持ちの悪いねちょねちょした声。 よくわからないんですけどとても吐き気がしたんです。それこそエロ漫画の太ってる男みたいな。そんな印象を受けました。 心臓の鼓動の音と冷や汗が余計にその感情を引き立てているような気がして。 僕はそのまま狸寝入り。もう忘れようと、電話番号をブロックしました。 後日、ニュースが流れました。 高校生の男が中学生の男性をさらい、強姦したのち、殺害した。とのことでした。 ニュースの男は本当に高校生かってぐらい太っていました。 その男は「日頃からうっぷんがたまっていた。」と主張していました。 母親は静かにテレビのチャンネルを変えました。まぁ小学生に見せるにはあまりいいものではないでしょう。 何年か経ちましたが、 事件が起きた場所が集合場所とだいたい一致しているため 今でも、もしかしてあの事件って、、、と思うことがあります。 ただね。現状では僕はそんなことはどうでもいいと思っているんです。もっと怖いことがあるなって。 いや、今これを見ている方は僕の言うことを聞くと 「別にどうでもいいよ!もっと怖いオチ持ってこい!」 って思うと思うんですけどね。 もしかすると、ですよ。もちろんBはやばい人だと思うんです。思うんですけど、 Aが一番怖いんじゃないかって。 実はこんなことを仕向けていたのはAだと思うんです。 実はさっきそのゲームやってたんですけど、Aさんが起動している状態になっていたんですよね。 もし、殺害されたのがAだとしたら、オカシイじゃないですか。 親や友達がその人のパソコンを借りてゲームするとも思えないですし。 それに、私はBの電話番号を渡されたわけですけど、もし、Aが私の電話番号を教えられていないとしたら、 Aから電話番号がかかってくるなんてオカシイじゃないですか。 かかってきたってことは個人情報をべらべらしゃべったり、詮索したりするやつってことですよね。 そんな奴が今もゲームして...