
長編
先に棲み付いて居た者①
しの 2018年4月6日
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(なんだ?)
「ふふふっ…」
コンポから流れる唄の合間に聞こえる不敵な笑い。
やがてそれがコンポから聞こえるのでは無いと気付き、Mは部屋を見回すと……
居たんです。天井の角に。不敵な笑みを浮かべMを見下ろす女が…
Mはその女の顔に見覚えが有りました。
そう。あの集合写真でたった一人笑って居なかった女。
Mは叫び声を上げると、部屋を飛び出しました。
近くの電話ボックスに飛び込むと、私に電話を掛けて来ました。
M「S!」
私「どないしたん?」
M「ヤバイ!やっぱあの部屋ヤバイ!」
私「どうヤバイねん?お前、今家か?」
M「外!アパートの近くに電話ボックスあったろ?その、電話ボックス」
私「今から行ったる!そこで待っとけ。行くから」
M「解った…」
私の家からMのアパートは自転車で10分位の距離です。
私は自転車を飛ばし、Mが待つ電話ボックスへ急ぎました。
電話ボックスに着くと、青白い顔のMが電話ボックスの中でしゃがんで居ました。
私「M!」
M「ごめん。こんな時間に」
私「ヤバイってなんなん?」
M「出たんだよ」
私「何が?でっかいGか笑?」
M「写真の女…」
私「写真の女?……。あっ!一人だけ笑って無かったって奴か?」
M「そう。写真では笑って無かったくせに、今日は笑ってやがった」
私「お前、腹冷えるぞ。悪阻は大丈夫か?」
M「悪阻は大丈夫。部屋…戻ってみるか」
私「送るよ」
M「はぁ?まさか、帰る気?」
私「まさか、泊める気?」
M「妊婦、放って帰る気?」
私「Kさん、帰りは?」
M「明日の夜中」
私「仕方ねぇなぁ…」
こうして、私はMのアパートに泊まる羽目に?泊まる事に?なり…恐ろしい一夜を過ごす事になるのです。
ー続くー
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chat_bubble コメント(7件)
- 告知義務って、直後の客にのみ発生するんじゃなかったっけ。だから事故後は、わざわざ人雇って人住まわせて義務を消化したりしてるでしょ。新宿の母の隣人
- 事故物件かは告知義務あるんだけど? ヤバイ経験してきた人がヤバイと思ってるのに 本人も無理ならなぜ言わないの? その辺、自分から地雷原に足突っ込むタイプの人?陸奥
- ネカマの会話か!(´・д・)
- 絶対続き読む!シグナル
- このお話大好きです!シグナル
- 読んで下さい笑mie
- 続き読みたいですうんこりん